撮像している被写体がなくなった後も、一定時間像が残る現象のこと。入力光を遮断し、定められた時間後の 残留信号レベルをパーセンテージで表す。 上記のラウンドアップ耐性作物を開発・販売しているモンサント社は農家の種子の採取に対して「特許侵害」として数多くの訴訟を起こしており、これに反発する農家も存在する[3]。 1998年、カナダモンサント社はカナダ、サスカチェワンの農民、パーシー・シュマイザーの農場でラウンドアップ耐性ナタネ(カノーラ: canola)が無許可で栽培されていることに対し特許権侵害で訴訟を起こした。シュマイザーは種子に特許が存在しないこと、農場のナタネの9割以上がラウンドアップ耐性ナタネになっていたのは意図的に栽培したのではなく周辺で栽培されているラウンドアップ耐性ナタネによる「遺伝子汚染」の結果であると主張した[4]。しかし、交雑等の可能性があっても約400 haに植えられたナタネの9割以上のナタネがラウンドアップ耐性ナタネになることは現実にはあり得ないとしてカナダ最高裁はモンサント社に対する特許侵害を認めた。下級審の判決を妥当としシュマイザーは敗訴した。[5] 不動産に対する特許が認められたことに対しカナダの市民団体と生産者団体は強く反発している。 被告のシュマイザーは自らを遺伝子汚染の被害者として、遺伝子組換え作物反対派と共に日本国内でもたびたび反対活動を行っている。 倫理面 宗教上やその他の信念により遺伝子操作自体を忌み嫌う人も存在し、反対活動を行っている。 概説 FX考えられないほどの短い期間で新品種の開発が行われる。 従来はありえなかった「種の壁を越えた」品種開発が可能である。 などを根拠に安全性を保障する実績がないとして忌避する意見も根強い。しかし、従来の非GM作物であっても100%の安全性証明がなされているわけではなく、暗黙のうちに「危険性」が許容されている。また、「種の壁」は一般に信じられているほど強固なものではなく、遺伝子の水平伝播や雑種形成も知られていることなどを考えるべきで、GM作物だけを問題視するのは公正とはいえない。GM作物の安全性については「実質的同等性」の概念に基づいた議論が重要である。ヒトのタンパク質消化において大部分はアミノ酸にまで分解されてから吸収されるため、よほどでない限り遺伝子組換え作物によって変化したアミノ酸配列の僅かな違いが消化・吸収に大きな影響を与えるとは考えにくい。 一方、あるFX の組換え作物の方が食品としての安全性が高いという報告もある。これはBt toxinを発現しているトウモロコシYieldGardの方が野生型の栽培種に比べ含有しているカビ毒(mycotoxin)量が数倍から20倍程度少ないというものである(Regulatory Toxicology and Pharmacology 32, 156-173 (2000))。昆虫などによって摂食された傷口からカビが侵入し繁殖するため、Bt toxinを発現していると摂食されにくくなるためカビ毒が大幅に減少したと考えられている。カビ毒には発ガン性や女性ホルモン活性などを有し、様々な疾患を引き起こすものがあることが知られている。このように現在判明している食品としての安全性検査ではある種の組換え作物の方がむしろ有利であるとの解釈も成り立つ。 以下の節でいくつかの特記すべき事例について論じる。 ニューリーフ・ポテト 先物取引のニューリーフ・ポテトはアメリカのEPA(U.S. Environmental Protection Agency)に農薬として登録された。しかし、日本では農薬としては登録されていない。ニューリーフ・ポテトBT-6系統やSPBT02-05系統とはBacillus thuringiensisの結晶性殺虫タンパク質(Bt toxin)を生産してコロラドハムシというジャガイモの害虫に抵抗性を持たせたジャガイモのことである。付け加えて、更にある種の植物ウイルスに抵抗性も持たせたニューリーフ・プラス・ポテトやニューリーフY・ポテトの系統も存在する。ニューリーフ・ポテトにおいて生産されているBt toxinはFXに対する安全性が確認されたタンパク質であり、ニューリーフ・ポテトに関する安全性は様々な安全性試験によって確認されている。農薬を使い害虫駆除をするようなこととは違い、ポテト自体に害虫を殺す作用があるという理由で、ポテト自体が通常の農薬としてEPAに登録されている。なお、ニューリーフ・ポテトと同様にBt toxinを生産しているトウモロコシやワタの複数の系統が組換え作物として認可されており、これらにもニューリーフ・ポテトと同様に作物自体に害虫を殺す作用があるが、これらは農薬として登録されたことはない。 ラウンドアップレディー・ダイズを給餌した多世代飼育試験 遺伝子組換え食品の安全性審査においては、急性および亜急性毒性の審査しかしていない、多世代にわたって給餌した際の安全性を調べていない、という批判がある。そこで、ラウンドアップレディー・ダイズの安全性に関しては、多世代の動物飼育における給餌実験によって試験された。例えば、サウスダコタ大学のグループは4世代にわたってマウスにラウンドアップレディー・ダイズを給餌しても、何ら悪影響を見いだすことができなかった、と報告した(Brake DG, Evenson DP. Food and Chemical Toxicology 2004;42:29-36 A generational study of glyphosate-tolerant soybeans on mouse fetal, postnatal, pubertal and adult testicular development. [6] )。また、東京都の健康安全研究センターも2世代にわたるラットへの給餌試験を行ったが何ら有意差を見いだせなかった[7]。同様な研究は多数行われている。2-4世代にわたる多世代飼育実験の世代数が十分かどうかについては異論があるかもしれないが、これらの実験においては少なくともこの世代数では有意な危険性は検出できなかったといえる。 パズタイ事件 一方、健康への影響例としてよく挙げられるものに「遺伝子組換えジャガイモを実験用のラットに食べさせたところ免疫力が低下した。」と世間に大きな衝撃を与えたレポート(Pusztai(パズタイ、プシュタイまたはプッタイとも表記される)事件)がある。1998年8月10日、スコットランドのアバディーンのロウェット研究所のArpad Pusztai博士が、英国のテレビ番組で、組換えジャガイモにより、ラットに免疫低下などがみられたと公表した。その真偽を巡り、大騒ぎになったが、論文としては1999年のthe Lancetの10月16日号まで公表されなかった。そのため、この間、この報告を検証できない状態であるにもかかわらず、一部の間ではさも真実であるかのように受け取られた。しかし、公表された論文からは実験そのものがずさんであり、A. Pusztai博士の主張には無理があることが判明した。使用した遺伝子組換えジャガイモが安全性が確認され商品化されているジャガイモとは全く別なレクチンという哺乳動物に対し有害な作用を持つタンパク質を作る遺伝子を組み込んだ実験用ジャガイモであり、有害な遺伝子を組み込んだ遺伝子組換え作物は有害だったと当たり前の結果が出たに過ぎない。この実験は、マツユキソウの殺虫活性のあるレクチンを生産する組換えジャガイモ、親株のジャガイモにレクチンを注入したもの、親株(母本)のジャガイモ、を生のままものと茹でたものに分け、6頭ずつのラットに10日間与えて消化管を調べたところ、炎症や免疫の低下が組換えジャガイモを飼料としたものにみとめられたというものである("Effect of diets containing genetically modified potatoes expressing Galanthus nivalis lectin on rat small intestine", Stanley WB Ewen and Arpad Pusztai, the Lancet, Vol. 354, p. 1353-1354 (1999)[8])。 この実験には栄養学的な問題や検定数が少ないという問題以前に実験の設計段階での欠陥として、 レクチンの遺伝子を含まない空のベクターを用いて形質転換した、つまりレクチンを生産しない組換えジャガイモと、更にそれにレクチンを注入した2種類の対照(コントロール)がない。 注入したレクチンが複数のレクチンの混合物でないことを証明していない(組換え体は単一の遺伝子に由来するレクチンを生産しているが、実験で用いられたレクチンは単一の遺伝子産物であるという証明がなされていない)。 遺伝子組換えと関係がない、組織培養に伴う体細胞変異を考慮していない。(組織培養に伴うトランスポゾンの活性化による変異以外にも、ジャガイモのような栄養繁殖植物の場合、植物体は変異の蓄積した細胞のキメラ集団として存在していることが多い。そのため、何ら変異処理をしなくても単細胞となるプロトプラストにして植物体を再生させると様々な表現型の変異株が得られることがある。) という点が挙げられる。実験設計の不備のため、この実験によって遺伝子組換え自体によって危険性が増すという結論を導き出すことはできない。この論文に関しても、社会的な問題が大きいから論文の内容にかかわらず掲載することにしたという異例の編集者の意見が明記されて掲載された経緯がある(commentary, "Genetically modified foods: "absurd" concern or welcome dialogue?", Richard Horton, the Lancet, Vol. 354, p. 1314-6 (1999)[9]それには以下のように記されている。 While criticising the researchers' “sweeping conclusions about the unpredictability and safety of GM foods”, he pointed to the frustration that had dogged this entire debate: “Pusztai's work has never been submitted for peer review, much less published, and so the usual evaluation of confusing claim and counter-claim effectively cannot be made”. This problem was underlined by our reviewers, one of whom, while arguing that the data were “flawed”, also noted that, “I would like to see [this work] published in the public domain so that fellow scientists can judge for themselves… if the paper is not published, it will be claimed there is a conspiracy to suppress information”. この論文に関しては更に著者らとの異例の誌上討論が行われた(GM debate, the Lancet, Vol. 354, Issue 9191, 13 November 1999, P. 1725-1729)。そこでは空のベクターを用いていないという指摘に対して、著者らは、 "If our experiments are so poor why have they not been repeated in the past 16 months? It was not we who stopped the work on testing GM potatoes expressing GNA or other lectins or even potatoes transformed with the empty vector, which are now available." と実験において空のベクターを用いていなかったことを明確に認めている。 背景 上記のような一般消費者の不安の背景として以下のようなことも指摘、主張されている。 GM作物を推進する側の研究・行政サイドから市民へのGM作物に関する広報活動はこれまで充分であったとは言いがたく、反対派の先行を許してしまったことが今日の混乱を生んだ面がある。 一般人の科学知識の欠如により正確にGM作物が理解されていない。 以上2点は、研究開発に関わる側からよくなされる指摘であるが、反対派からは自らの視点が絶対に正しいと決め付けているとの批判もある。 「遺伝子組換え作物を人体に危険なものと消費者に訴え、自社商品の売り上げを伸ばそうとする非遺伝子組換え食品商法に走る業者」等[10]のネガティブキャンペーンがある。 「種子の特許を利用してアメリカ大企業は世界支配をたくらんでいる」と主張する「反米団体」や「環境団体」がいる。 政府に対する信用が低い。イギリス政府はBSE問題の収拾に失敗し、日本では薬害など厚生労働省の失態や国内でのBSE発生(農林水産省)が報じられ国民の信用が低下していた。どちらの国も遺伝子組換え作物の規制が厳しい。しかし、各国の政府に対する信用と各国の遺伝子組換え作物に対する政策に対する相関性は報告されていない。